一度は置いた包丁を

このブログは音楽活動を綴っていくつもりでスタートさせたもの。自分の名前がついたホームページなのだから、生業である音楽を主体にしていくのは当然のこと。ところが、今年に入ってからはブログの更新回数がめっきり減って、その内容はほとんど趣味的になっています。日々音楽について考えてはいるものの、それ以外の事が結構面白かったりするもので。例えば、最近再開した料理も。

 

意外に思われるかもしれないけれど、学生のときは包丁を握らない日はないくらい、よく料理をしていました。留学の最後の一年は、経済的な事情もあって、夜に飲食店の厨房で働いたことも。レシピは決まっているので何も考えずにテンポ良く作業をしていればいい。体は少々疲れるけれど案外楽しくやっていた記憶があります。それから丸4年間、どうしたものか一度も包丁を触りませんでした。まるでグローブを置いたボクサーのように。人の心境というのは変わるものですね。今回、まとまった連休もあり久しぶりに包丁を握ってみました。きっかけになった赤坂のカフェにて(写真)。ゆったりした空間に喜び、置いてあったレシピ本を開いてみたら、無性に料理がしたくなりました。そこからは早いです。まずは早良区の山へ行って、2リットルのペットボトル8本分の湧き水を調達(今度はタンクを持っていこう)。手始めに昔よく作ったカレーとサンドウィッチを作ってみました。

 

昔と同じものを作る訳にはいかない。だって、あの頃より一回り成長しているはずなのだから。カレーはスパイスから、サンドウィッチに関しては耳を落として断面にもこだわります。腹を満たすためにトルコ米ですら美味しく食べたあの頃とは違うのです。パンは12枚切りを買って、具の厚みやペーストに使うマスタードソースにも気を使いました。シンプルに卵サンドとチーズサンド。ソースを丁寧にペーストして、具を整然と並べます。パンを合わせて、さあ最後の砦はカット。食べるためならここまでで問題はないです。でもちゃんとカットしてきれいな断面を見たいのですよね。サンドウィッチひとつとっても人生の意味合いはかくも違って見える。面白いです。ちなみにサンドウィッチの断面はiPhoneで一応撮ったけれど、見せられません。料理の分野で張り合うにはまだまだ。もし後々評判が上がればこのブログは料理ブログに変わるかも!