アルゲリッチを聴きに

別府アルゲリッチ音楽祭の最終日を聴きに行ってきました。現代のピアノ界には優秀なピアニストが星の数ほど存在します。「天才」が現れては消えるのが常のこの世界で、トップアーティストの座に半世紀にわたり君臨し続ける女性を一度拝んでおきたいと楽しみにしていました。今更アルゲリッチの凄さを語るのもなんですが、やはり彼女の演奏には是が非でも聴きたくなる「何か」が内在していました。特に僕は追っかけでもないので、数枚のCDやメディアから知る限り、以前のアルゲリッチはアグレッシブで情熱的に駆け抜ける印象でした。白髪の分量が勝り始めた今日は、魅惑的にも落ち着いた感性と時折見え隠れする切れ味のよいドライブ感が心地よく、もう少し聴いていたいと思いました。曲目は、シチェドリンの新作「チェロとピアノのための協奏曲」、ドビュッシーのチェロソナタとアンコールひとつ(曲名は分からないが、とにかくマイスキーのチェロとメロメロに弾いていた)。

 

せっかく別府に来たので、温泉に入って一泊。帰りは湯布院に立ち寄ってきました。昔ながらの温泉町の別府に比べて、湯布院は都会的なセンスで観光化されています。写真は別府湾SAからの眺め。湯布院発の有名なMURATAが運営しているようで、ちょっとした観光スポットになっています。